贖罪のキャストとあらすじ
足立麻子の小学生の娘エミリが男に連れ去られ殺害された。一緒にいた同級生4人の少女たちは犯人を目撃したが、顔が思い出せなくて、事件は迷宮入りし犯人は捕まっていない。
事件のトラウマで4人がそれぞれの心の闇に抱え、悲劇を引き起こしていく。
母鬼と化した小泉今日子の演技に注目!
このドラマを一言で言うと、「親の因果が子に報い」だと思います。
とにかく救いが無いドラマです。どの話もバッドエンドで、人間の心の闇を描いています。
子供が殺されて、同級生の証言が得られず迷宮入りしてしまい、犯人を憎むのは分かるけど、その子供たちを逆恨みして責め、15年たっても贖罪を求める麻子が鬼のように恐いです。
普通だったら同情してしまうはずなのに、なんだか人間として嫌いな感じがしました。
4人は大人になったけど、あの事件の心の傷が癒えずに、心に闇を抱えて暮らしています。そこまで引きずらなくてもと、気の毒に感じるほどです。
そしてその傷が、新たな傷を作るような行動に出てしまいます。全員が悲劇に見舞われてしまうのです。
まるで麻子の呪縛に復讐されて、奈落の底へ落ちてしまう感じです。
犯人に対する復讐なら、まだ感情移入出来るかもしれないけど、逆恨みなのでただ怖いだけです。
4人のうちの一人が犯人の声を思い出す事で、事態が動き出します。すると意外な展開になっていきます。
麻子の過去の罪が明らかになっていきます。犯人は麻子への復讐の為に、娘を殺した事が分かります。
つまりは麻子の贖罪の為に、娘が殺害されたという事実が判明します。
でも悲劇はそれだけでは無く、残酷な真実が明かされます。
そして犯人までもが、自殺する展開になり後味の悪さを感じました。
一人の歯車が狂うと、多くの人の人生の歯車まで狂ってしまうという恐ろしさを感じました。
あんなに4人を苦しめた張本人が(犯人も含めると5人)、諸悪の根元だったなんて、観ていて腹がたちました。
全てが終わった後、麻子はどうやって生きていくんだろう?
きっと脱け殻のように生きて行くのかな?と想像しました。
見終わった後、暗い気持ちになりました。
でも人間の心の弱さ、醜さ…そういうテーマは深く描かれていたと思います。
フジテレビFODで続きが気になり、怖いもの観たさで一気見してしまいました。このドラマは一気見がオススメだと思います。