白い春のキャストとあらすじ
殺人の刑期を終え出所した元暴力団員の佐倉春男は、事件前に付き合っていた恋人が病死していた事を知る。
そして死ぬ前に産んだ自分の娘と出会い、人間らしい心を取り戻していくが、悲しい運命が待ち受けていた。
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春男とさち、運命に導かれた白い春の桜は悲しく散る…
血の繋がりって何だろうと考えさせられるドラマです。
生みの親と育ての親、どちらも娘を愛しています。
春男は殺人を犯して刑務所帰り、娘に父と名乗ることは出来ません。
娘のさちは、優しい育ての親に大切に育てられています。
でも血の繋がりは強く、何も知らないさちは春男に懐いていきます。
阿部寛さんは冷血で暴力的な男から、父性愛に目覚めていく姿を見事に演じています。
許されない罪を犯しても、心を入れ換えれば、人間って変われるんだと思わせてくれました。
遠藤憲一さんも、血が繋がっていなくても、愛情たっぷりに育てた娘を取られたくない、傷つけたくないという父親の葛藤と愛情を見事に演じています。
でも阿部寛さんと遠藤憲一さんより、更に良い演技をしているのが、大橋のぞみちゃんです。
動物と子役には敵わないと言いますが、見ていると切なくなって、何度も涙が出ました。
春男はさちのいるパン屋で働き始めて、さちの為に真面目に働き、さちも二人の父親に大切にされ幸せそう。
でも二人の父親、どちらか一人を選ぶのは酷だし、どういう結末になるのだろう?
何となく嫌な予感もしていました。
でも嫌な予感は、私の想像以上でした。
さちが病気で倒れた辺りから、事態は悪い方へ進みます。
春男が去って終わるだろうとは思っていました。
それでも数年後にまた再会出来るのでは?と願っていました。
でもこのドラマは、もう一つ「因果応報」というテーマがあったようです。
でも、目には目を的なのは、正直辛かったです。
衝撃のラストは、放送当時も議論になったようです。
日本人好みのハッピーエンドではありませんでした。
個人的には、ハッピーエンドじゃなくても、期待を持てる終わり方だったらと正直思いました。
ふと「レオン」という映画のラストを思い出しました。
でも、どんな結果になっても、春男はさちと出会えて幸せだったと思います。
さちも生みの父親に会えて良かったと思える大人に、きっと成長してくれると思います。
タイトルの白い春の「春」は、出会いと別れを表しているのかな?と思いました。