ありもの
皆さんは「ありもの」という言葉を普段使う事がありますか?
「ありあわせのもの」という意味で使う事があると思います。
例えば、よくあるシーンでは、急に彼氏が部屋に遊びに来て、「冷蔵庫の中のありあわせのもので作るけど、いいかな?」的な事を言った経験はありませんか?
ありもので料理する=料理、家事の出来る女アピールですよね。
「ありもの」の意味
皆さんは「業界用語(隠語)」という特殊な言葉をご存知ですか?
芸能界などで使う内輪で使う暗号のような言葉の事です。
この業界用語(隠語)にも、「ありもの」という言葉があります。
基本的な意味の「ありあわせのもの」という意味は同じですが、特定の物を指している場合もあり、「ありもの」と言われた方もイチイチ説明されなくても、「あ~あれね!」とピンっとくるようになっています。
- 前もって準備してある、いつでも放送できる番組。
- 大道具・小道具などで、特別注文の制作しないで、在庫しているもので遣り繰りしてセットを作ること。
- 既に撮影済みのVTRや現像済みのファイル、保存してある素材のこと。
テレビ局以外でも、劇場や劇団などでは、衣装や小道具は「ありもの」を使って、新たに注文しないで使い回しているようです。
テレビや映画の美術スタッフは、イメージ通りの物が無い場合は、自分の手作りで小道具を作るそうです。
だから余計に小道具には思い入れがあり、大切に「ありもの」を使うのかもしれませんね。
だから美術スタッフは、舞台監督や演出担当者から伝えられた美術セットの大まかなイメージから、自分で想像して準備するそうです。
クリエイティブな才能が求められる仕事だと思います。
「ありもの」の意味
ここでは「ありもの」の使い方をご紹介します。
①「ドラマの主人公の部屋のセットは、全部ありもので作られた」
→ドラマの主人公の部屋のセットは、全部ありあわせのもので作られた。
②「ありもので済んだので、小道具の発注は無かった」
→ありあわせのもので済んだので、小道具の発注は無かった。