見切れる
皆さんは「見切れる」という言葉を、普段どんな時に使いますか?
恐らく写真や映像を撮影する時に、フレームに人物などの全体が収まらなくて、体の一部などの被写体が切れている状態の時に使うと思います。
「友達5人と写真を撮ったら、端にいた自分だけ間切れてしまった」などと使っていると思います。
「見切れる」の意味
写真などで被写体が収まらずに切れてしまう以外にも、「見切れる」という使い方があるのをご存じですか?
芸能界の業界用語(隠語)の中にも、「見切れる」という言葉があります。
テレビの業界用語で、収録中に「本当は見えてはいけないものが、間違って見えてしまう(画面に映り込んでしまう)」状態の事を意味しています。
バラエティー番組などで、たまに見る光景です。
例えば生放送中に、小道具を運んでいたADがつい映ってしまったり、スタッフが横切って画面に入ってしまうような場面です。
その瞬間、「ADが見切れてる(ADが画面に出てしまっている)!」と、現場に緊張が走ります。
恐らく新人ADなのかもしれませんが、きっと収録後にすごく叱られている事でしょう。
撮り直しが出来る録画ならまだしも、生放送は出演者の失言も含めて、失敗が許されないので緊張感があるようです。
俳優の浅利陽介さんは「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」最終話のラストシーンで、自分が出ていないシーンでわざと見切れてNGを出して叱られたそうです。
クランクアップを阻止した理由は、主要人物の一人の到着が遅れていて、それを待ってあげたかったようです。
叱られるの覚悟で行ったので、出演者の仲の良さを感じますね。
「見切れる」の使い方
ここでは「見切れる」の使い方をご紹介します。
①「そこ!見切れているぞ!早くどけろ!」
→「そこ!画面に入り込んでいるぞ!どけろ!」
②「本番で見切れてしまって、ディレクターに叱られた」
→本番で画面に入り込んでしまって、ディレクターに叱られた。