パン
「パン」と聞くと何を思い浮かべますか?食べ物ですか?
「パン」には、複数の意味があります。
①小麦粉などの原料を水でこねて、イーストを加えて発酵させて、焼きあげた食品で、ポルトガル語でパンという。
②浅めで底の平らで取っ手の付いている鍋。平鍋、フライパン。
③ギリシャ神話の牧人、家畜の神様。
④破裂音。
パンの意味
一般的な「パン」の意味の他にも、芸能界の業界用語(隠語)と呼ばれている言葉があります。
業界用語で「パン」は、撮影の時に使う専門用語です。
カメラ操作技術の1つで、カメラの撮影方向を水平(左右)に動かす事で、語源は「パノラマ」。
動作することを、パンニング、パーンと言います。
パンの歴史は古く、1900年のパリ万博でジェームス・H・ホワイト氏が120°ほどのパンの技法の撮影に初めて成功し、Panoramaと命名しました。
移動中の被写体を撮影する他にも、静止していてもフレームに納まりきらない被写体の場合にも使える技法です。
CGやアニメなどの映像でも、パンという表現があります。
同じシーンでパンを3回連続で行う演出方法を「三段パン」呼んでいて、アニメ作品「あしたのジョー」でも使われてきます。
写真(スチル)も、移動する被写体を追いながら、流し撮りして撮影する時、カメラの向きを振ることになり、その操作もパンと呼んでいます。
(撮影方法)
・「フォロー・パン」
固定したカメラで、動く被写体をフレーミングで追いかけて撮影すること。
・「ドリー撮影」
被写体と一緒に、台車(ドリー)にカメラを載せて移動しながら撮影すること。
ドリーには、カメラを三脚(Yの字形)、テレビ局のカメラを載せるペデスタルドリーがあり、ペデスタルドリーはカメラを固定したスタンドに車輪を付けたものです。
・「フィクス」
カメラを固定して動かさない撮影技法のこと。
もし三脚に載せたとしても、カメラが首を振ればパンになります。
パンの使い方
ここでは「パン」の使い方もをご紹介します。
①「展望台でパンで広大な眺望を撮影した」
→展望台でカメラをゆっくりと振って広大な眺望を撮影した